*久保枝・夏葵
(エターナルオヤブン・b04791)
*篠江・疾風
(風追い・b17556)
*栗栖・タケシ
(紅の貴公子・b21362)
*篠江・つぐむ
(論理演算・b31341)
*篠江・港
(ラジカルスクランブル・b41572)
*篠江・晴杞
(プレデターゲーム・b41574)
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この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、篠江・翔が作成を依頼したものです。
イラストの使用権は篠江・翔に、著作権は絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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最近はヒドイ腹痛に突如襲われます。
今日もバイト中に痛くなって、立ってられないほど…後一歩で救急車モノでした。
本年2回目の病院は内科でした← 4種類くらいの薬をもらい…結果は軽い胃腸炎らしい??
薬で治らなかったら不安なので大きな病院へ行こうかな、と思ってます。一度ちゃんと検査受けた方が良いよね…俺orz
もうネタにしかならないよーーー!!!!
そしてひどく眠い…毎朝パンかじりながらヒーター前で半分寝てます。
そんな中、噂の歌うネギ娘が我が家にも。うちの職場の主任からお借りしました。
夢は、いつか「リリカル★タイム」を歌わせることです←
更にそんな中、3ピンが通った模様。珠洲ちゃんお疲れ様ですっ!!!ありがとう!!★は送りました、届いたかなー?
完成が楽しみです。
あ、珠洲ちゃんへ追伸…。
例の声優ラジオCDはMDで、①と④が発見されました。1番面白い③がない…くっ。←
全部見つかったら送ります(いらない)
追記にSS。「選んだ道2」の続き。
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雨の匂いと、湿った空気。
雨上がりの世界は嫌いじゃない。段々と雲が避けて、太陽が見える…そんなささやかなことが希望に満ちている感じがして、結構好きだった。
だけど…夜の空は雨があがっても暗いままで…。当たり前だけど。
玄関先のチャイムを鳴らすと、待っていたように勢いよく扉が開いた。
「翔…!」
心配そうな顔で飛び出して来たのは尚くんだ。
こんな夜遅く…家出の保護なんか迷惑だと思ったけど…すがらずにはいられなかった。
岡嶋と書かれた表札を見つめ、こんなつもりじゃなかったのに、と少し後悔した。
「話は中で聞くから、な?とにかく入れ」
くしゃりと髪をなでられ、家に入れられた。
準くんの家には何度か行ったけど…尚くんの家は初めて、だな。
一枚の磨りガラス扉で隔てられた廊下の先の部屋からはテレビの音がする。
それを何気なく聞きながら二階へと上がる尚くんの背中を追った。
「雨、大丈夫だったか?」
「うん、もう…止んでた…」
振り向かず声だけを投げかけ、尚くんは二階最奥の部屋まで歩く。
「適当にベッドとか座ってろな、今飲み物持ってくっから」
突き当たった一室に俺を招くと、尚くんは小走りに階段を駆け降りて行く。
尚くんの部屋…。ベッドと…本棚と…勉強机。
基本家具だけのあっさりした部屋に、色んな雑誌や漫画が慌てて片付けたみたいに隅に寄せられている。尚くんらしい、な。
きっと…俺が急に泊めて欲しいなんて電話したから、だろうな。迷惑ばっかり、ごめん…。
ベッドに腰をおろすと、ギ…っと軋む。
時計は10時を回っていた。
「お腹、減ってんだろ?妹の分のカステラパクってきた」
お皿に乗せた4切れのカステラと、二つの湯気があがるマグカップ。
「い、良いの?」
「あ?いーのいーの。アイツ、デブだからこんなの与えたらますます醜くなっちまう」
勉強机にトレイごと置いて尚くんは低い声で笑い混じりに言う。
学校でチラリと見かけた事あるけど…尚くんの妹さん、太ってなかった気がする。
マグカップを一つ、俺に差し出して尚くんもすぐ隣に座る。
「…話せるとこだけで良いぜ……」
ただ、その一言だけ。
何があったとか…家出の原因とかじゃなく、尚くんはそれだけ言った。
本当は…こんなに詳しく話すつもりじゃなかったのに…高校に落ちた事、から始まり…親の事、アザとの事、そしてさっきの事まで話していて…。
尚くんは、何分でも…何十分でも黙って聞いていたけど、俺がやがて話を締め括ると手を伸ばし、優しく背中を撫でた。
「我慢…もうしなくて、良いんだぞ…」
別に、我慢なんて……言おうとしてその言葉は自分の涙に遮られた。
誰にも言わず…今まで溜め込んでたものを引きずり出された感じだった。
辛かった…
「頑張ったな…偉い」
ずっと、ずっと…
「今だけは…忘れて良いんだ」
「…っ、ぅ…」
背中に触れた手が温かい。
数時間前同じように泣いたのに…息が詰まりそうだったのに…今は、楽だ。
そうか、さっきは…宥めてくれる、手がなかったんだ。
大丈夫だ、って言ってくれる人がいなかったんだ。
「…もう、平気か?」
「…ん。ありがと…」
涙を拭って、顔を上げると尚くんは「どういたしまして」と笑った。
その直後、地割れするようなけたたましい足音がしたかと思うと無遠慮に部屋のドアが開いた。
「翔!!!!無事かぁぁあ!!?」
血相を変える…って、多分こういうのだろう。
「じ、準くん…!!」
親友ズの片割れは俺の泣き顔を見るとおもむろに肩を掴み息を切らしながら詰め寄った。
「尚に何された!??」
「えっえっ?;ちが…」
「てめぇ…いきなりそれかよ」
「当たり前だっ!!翔泊めるなんて言うから俺、心配で来てみたら案の定泣かされてるし!!!」
俺から手を離すと準くんは当然だと言うように腕を組んだ。
「で、うちの可愛い翔にお前何してくれちゃってんの!?」
「何もしてねぇよボケ!!慰めてただけだっつの!親も妹も家にいんのにどーこー出来るかっ」
「………お前、そこか?ツッコミどこは」
冷めた笑顔が怖い…準くん。
「ぁは…あははっ」
気がつけば二人の漫才のようなやり取りに笑いが込み上げていた。
いつもの…三人でいる時間。空気。嫌な事を忘れてしまうように、俺の中の靄を掻き消す。
…一瞬で。
「やっと、笑ったな…」
尚くんの安心した声。
「へへっ。今日は朝まで付き合うぜ!」
準くんの嬉しそうな笑顔。
ありがとう…。
「二人がいてくれて…良かった…」
噛み締める。
掛け替えのない存在を。
支えてくれる親友がいる…それを裏切らないように強くなるから…。
今だけは……優しさに、甘えて良い?もう少しだけ…弱音、吐いても良い?
選ばなきゃいけない…分岐点に俺はいる。
辛いけど……
歌は……
もう、歌わない。
明日には…その選択肢を、ちゃんと選ぶから…。