*久保枝・夏葵
(エターナルオヤブン・b04791)
*篠江・疾風
(風追い・b17556)
*栗栖・タケシ
(紅の貴公子・b21362)
*篠江・つぐむ
(論理演算・b31341)
*篠江・港
(ラジカルスクランブル・b41572)
*篠江・晴杞
(プレデターゲーム・b41574)
==========================
この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、篠江・翔が作成を依頼したものです。
イラストの使用権は篠江・翔に、著作権は絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
==========================
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
今日は珠洲ちゃんとアザと3人で新宿へ散財ツアー。
お昼ごはんを食べてから、珠洲ちゃん目当てのシルバーアクセを見に。
早速散財な珠洲ちゃん。
そのお店と同じフロアーで何と、鷹の爪団のコラボ商品発見。テ、Tシャツにレオナルド博士が…!!←
その後はゲームショップで俺のお買い物。
PSPの画面保護シールとPSP用メモリースティック。こ、これでクライシスコアのセーブが出来るぞー←
後はひたすら色んなお店を見て回って見て回って…。
キーワードは「自重」。買いそうになったら「自重」!
結局3人ともアウターを購入(アレ…?)
今年は秋に着れる軽めのがほしかったから良いのみつけて良かったv
珠洲ちゃんの買ったコートがすごく似合っててメチャクチャ可愛かった!
珠洲ちゃんは「スクールガール」の称号を手に入れた←
夜はちょっと高かったけど和食を。
前菜で出た冷奴と、サービスのサーロインステーキ串がメチャクチャ美味かった…!!!また食べたいなー…お店の雰囲気も良かったしvvv
珠洲ちゃん帰りの時間までずーっと銀雨話は尽きなかったわけですが。
明日からテストだの、ピンのリクが通らないだの、NPCの勧誘がどーだの、次のカップル成立は誰だろう…etc
番外的な話も含め…つつ。
↓は珠洲ちゃんから貰ったプレゼント。小さな壁飾り。
「はばたくのさ」と書いてある。熱い…!!!!
追記は疾風とアザの出会い編。
すごい番外編で書いた話なのでどういう状況なのか前後の内容が不明かもだけど二人の会話で察してください(投げやり)
「あっれ、篠江弟!どーしたの??」
見知った顔に声をかけられて軽く頭を下げる。
「お久しぶりです、阿部先輩…」
この人は兄貴の友人で…何度か顔を合わせたことがあるから知っていた。
いや、むしろこの人を頼って三年の教室まで来たんだが。
「翔なら、今せんせーに呼ばれて…」
「あ、いえ…兄貴じゃなくて…」
言葉を制されて目を丸くしている先輩を真っ直ぐに見る。
「御巫、アザ先輩ってのに…会いたいんですが」
真剣な顔から、俺の言葉の意図を察したのか阿部先輩は頭をかいた。
「あー…そゆことね。君もつくづくお兄ちゃんっ子だね」
「べ、別に…ただ、真意をハッキリさせたいだけです」
軽く的をえられて慌てて言い訳をする。
…そう、ただハッキリさせたかった。
兄貴が、歌をやめたこと…。兄貴は歌えなくなったと言った。
直接、御巫アザという人物のせいだとは言わなかったが、どう考えてもあの時の兄貴の反応は肯定を示していた。
前々から…兄貴が問題児で有名な御巫先輩の事を楽しそうに話すたびに俺は忠告した。
悪い噂ばかりの御巫先輩だ…兄貴はお人よしだからきっと良いように使われてる、関わって傷ついても知らないからな、と何度も言ったのに…。
揚句、これだ。
御巫先輩が何をしたのかは知らない…何がどうして兄貴があそこまで追い込まれたのか知らない…
だから…
「ん、いいよ。学校終わったら裏門行けって伝えておく。放課後の方がゆっくり話せるだろ?」
「…すみません。よろしくお願いします」
阿部先輩なりに気を使ってくれたのか…今この場で御巫先輩と対面して俺が冷静を保てるかと聞かれたら自信、ねーしな。
「庇うわけじゃないけど…アザもさ、何か色々悩めるお年頃みたいだからさ、あんま責めないでやってな」
「…はい」
俺は小さく礼をすると、三年の教室を後にした。
夕空に高いチャイムの音が響いた。
下校時間に人を待つのは初めてで、変な気分だ。
猛犬と呼ばれている1番の不良に会うのに緊張はなかった。むしろそいつが本当にどうしようもない奴で兄貴の事に関して何も気にしていないような奴なら殴ってやろうと思っていた。
「あの…翔の、弟さんデスか?」
予想外に、遠慮がちな声に思わず間の抜けた顔で振り返ってしまった。
肩までの真っ赤な髪…目障りな程のピアス…だらしなく着た制服…。
「御巫、アザデス」
やはりそうだ。
俺は甘く見られないようにキツく目の前の人物を睨む。
「篠江…疾風です。突然すみません、ですが、どうしてもお話がしたくて」
「ハイ…どこか、入りましょうか?喫茶店でも…」
「いえ、公園で結構です」
間髪いれない俺の返答に御巫先輩は苦笑混じりにハイと言う。
それにしても意外だ…あれだけ噂されていた不良だからどんな応戦をしてくるかと思えばその辺の生徒よりよっぽど礼儀正しい。
だがもしかしたら兄貴の事もこうやっていい人ぶって騙したのかも。
公園のベンチに座って、鞄を下ろす。あの人は、というと…
「お待たせしました。あの…チョコバナナで良いデスか?」
暢気にクレープを買って持ってくる。何のつもりだろうか。
半ば強引に差し出されたクレープを何となく受け取りはしたが、口をつけることなく俺は話を切り出す。
「率直に言います…兄貴に何をしたんですか」
隣で一口だけクレープをかじった御巫先輩は、顔を上げると少し遠くを見た。
それは、あの日…俺が「何で歌をやめると言い出した」と兄貴に聞いたとき兄貴が見せた目と同じだった。
「やっぱり、その事デスか…。予想はしてました」
「じゃあ…本当に貴方が…?」
御巫先輩は俺を見ると薄く笑みを浮かべた。
「そうデスね…オレが傷つけた。事実デス。全てを上手くは説明出来ませんが…」
案外素直に答える。どうやら、一応少しは責任を感じてるらしい。
「オレの、噂は?」
「それなりに。学校で飛び交う噂程度には」
「なら、察してくれてるとは思いマスが…オレには敵が多すぎマス」
まぁ、そんなとこだろう。1番よく聞いていた噂はやはり喧嘩関連だったから。
「翔が…お兄さんがオレといると、巻き添えを食うんデス…」
「…」
俺だって、その心配もあって兄貴には何度も言った。関わるなと。
もしかして…この人も、兄貴と一緒にいつつ…そんな心配をしていたのだろうか。
自分といる事で、傷ついてしまう兄貴を…守るつもりで突き放した…そういうことだろうか。
「…聞いても、良いですか?」
「ハイ…?」
「人の良い兄貴を騙して近付いて…傷つけた、そういう事はないと思って良いですか…」
1番…聞きたかった真意だった。この返答によっては、きっと…俺はこの人を許せはしない。
「ここ…翔と初めて話した場所なんデスよ」
「…はい?」
突然話題をそらされたのかと思ったが御巫先輩は真面目な顔をしていたから、黙って聞くことにした。
「翔は、あの頃どうしようもないくらいやんちゃばっかりしてたオレに、始めから友好的に接してくれた人でした。初めてここでお話しましょう、ってなった時も暢気にクレープなんか買ってきて…隣で美味しそうに食べて」
思い出すように、懐かしむように笑って御巫先輩は言葉を紡ぐ。
兄貴らしいな…そういうマイペースなとこ。
「周りからの奇特な視線も…噂も…翔は気にもしなかった。ただオレという人間と、付き合ってくれた…。嬉しかったデス。本当に…ずっと友達でいたいと思いました…大切でした」
大切、だから自分のせいで巻き込むのは堪えられなかった…そういう、ことか。
「疾風さん…でしたね。信じて下さい…これだけは。貴方のお兄さんの事、今でも…大切デス」
兄貴の悲しみ、この人の決意、どっちも…同じ感情だから生まれたものなのか。皮肉だ。
「貴方が…無神経で、どうしようもない人間だったら…殴ってやろうと思ってました。…暴力は好きじゃないんで、安心しました」
俺は立ち上がって、その場に五百円玉を置いた。
キョトン、と御巫先輩は五百円玉を見た後、視線を俺に移した。
「クレープ代…。先輩に奢ってもらう義理はありませんから。」
御巫先輩と話した事は正解だったと思う。何となく…兄貴が気に入るのが分かった気がしたから。
「今後一切兄貴に近づかないのなら、それはそれで構いませんが…中途半端な同情しかないなら、下手な優しさで関わらないでください。」
「ハイ…」
「近付くなら、傷つけることを覚悟で…それから、傷つけても守る覚悟で…それがあるなら、また兄貴を…よろしくお願いします」
御巫先輩は意外そうに俺を見上げると「肝に命じマス」と、困ったように笑った。
「兄貴は…貴方と関わって傷つくことを不幸だなんて…思っていない」
「翔は…そうデスね。そういう子デスよね…」
兄弟では無理なこと…この人になら出来るんじゃないかと思った。
兄貴が、歌う事をもう一度決意する時は…きっと、隣にこの人がいる時だろう。