*久保枝・夏葵
(エターナルオヤブン・b04791)
*篠江・疾風
(風追い・b17556)
*栗栖・タケシ
(紅の貴公子・b21362)
*篠江・つぐむ
(論理演算・b31341)
*篠江・港
(ラジカルスクランブル・b41572)
*篠江・晴杞
(プレデターゲーム・b41574)
==========================
この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、篠江・翔が作成を依頼したものです。
イラストの使用権は篠江・翔に、著作権は絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
==========================
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
出会ったのは2年前。中学の3年の終わり頃。
その名前を知ったのはもう少し前。
酒、煙草、女遊び、ケンカ…学校中を色んな噂が飛び交っていたから。
皆は「見かけても目を合わせてはダメ」「関わったら最後」そんな噂しながら怯えたりしてたけど、俺は実際会った事はないからそんな言葉だけじゃ全然危機感覚えられなくて。ただそんな嘘か本当か分からない情報だけを頼りに見知らぬ問題児の姿を思い描いていたこともあった。
だから、初めて姿を見たときは…勿論まず最初に色んな噂が駆け巡った。
口の端を切って、誰も寄せ付けないような目で威嚇してた。全身で近寄るなと叫んでるみたいだった。
思い描いていたより、ずっと…ずっと悲しげに見えた。
ケンカした後で、服は土で汚れて…切った口の端には血だまりが出来てて。噂通りの問題児…を思わせた。
その後は、無意識…だったんだと思う。もしかしたら怖いもの見たさ…だったかもしれない。ただの好奇心だったかもしれない。
今思い出せば、本当にちっぽけなきっかけ。
ハンカチを水でぬらして、差し出したら…ひどく驚いた顔されたっけな。
「バカにしてるのか」とでも怒鳴られて殴られるぐらいのことは予想してた。だから余計に意外だった。
「ありがとうございマス…」
そう言ってハンカチを受け取ってくれた時の、慣れない笑顔を今でも覚えてる。
その時、初めてお前のこと…少し分かった気がした。
1人で蹲って世界の全てに背を向けてるような奴。本当は今にも崩れてしまいそうなほど不安定なのにそれを必死で自分1人で耐えているような奴。優しさに触れることを、どこか恐れている奴。
俺と少し似ている…強がりな、淋しがりや。
あれから色んな事があって…俺たちは同じ場所にいて、同じ景色を見て、同じ時間を過ごしてる。
不思議だな。まったく正反対。普通に過ごしていたら、すれ違うだけだったかもしれない。
ちっぽけなきっかけの出会いから、大きな…かけがえのない…大切なものを貰った気がする。
俺が歌うことをやめた時、一番に心配してくれて。
俺が再び歌うことを選んだ時、一番に喜んでくれて。
俺は、これからもお前の音で歌いたい。
これからも…お前の言葉を聞いていたい。ずっと、ずっと…変わらない気持ちで、その隣にいたい。
突然で驚いたけど…
驚きすぎて泣いてしまって、恥ずかしくて…あの瞬間、何も言えなくなったけど…頷く事で精一杯だったけど…
ちゃんと、お前が伝えてくれた言葉に…返事、する。
俺には…他の誰でもない、お前が………必要、だから…
だから…ずっと……一緒に…いてほしい。
お前がすきだ…